ガラスメーカーであるBodaで初めて木工製品が発表されたのは1960年。
それらは、近隣の木工職人によって製造され、Bodaの主要デザイナーであったErik Hoglund(エリック・ホグラン)が住んでいた村にちなんで『Kopparfly』のブランドで販売されました。
木工製品は、その後人気を博し需要の増大に伴い新たにBodaの工場内に工房『Boda Trä』が設立されました。
こちらは『Boda Trä』で製造されたローズウッドの小型ボウル。
シグネがBodaで仕事を開始したのが1967年ですので、おそらく1967年から1970年代前半ごろのものと推測されます。
『Boda Trä』の製品は個体数が少なく、シグネがデザインした製品も数える程しか見たことがありません。
また、他のデザイナーも含めローズウッドを用いた製品は、これ以外に見たことがありません。たいへん希少なもの。
※目立つダメージなく良い状態です。
SIGNE PERSSON-MELIN|シグネ・ペーション・メリン|1925-|SWEDEN
ストックホルムのKONSTFACK(現在の国立芸術工芸デザイン大学)で陶芸や彫刻を学び、その後コペンハーゲンの学校でSAXBO(サックスボ)の設立者NATHALIE KREBS(ナタリー・クレーブス)に師事しました。1951年、マルメに自身のスタジオを設立し、1953年にストックホルムでテキスタイルデザイナーのINGRID DESSAU(イングリッド・デッサウ)とともに最初の個展を開催。ヘルシンボリで開催されたH55ではコルク蓋のスパイスポットを出展し注目を浴びました。BODA(ボダ)、BODANOVA (ボダノヴァ)、RORSTRAND(RORSTRAND)、DESIGN HOUSE STOCKHOLM(デザインハウスストックホルム)、HOGANAS KERAMIK(ホガナスケラミック)、SVENSKT TENN(スヴェンスク・テン)、GUSTAVSBERG(グスタフスベリ)で作品を発表しています。1958年には北欧のデザイナーを対象とする最も権威のあるルニング賞を受賞しました。LUCIE RIE(ルーシー・リー)やBERNARD LEACH(バーナード・リーチ)を尊敬し、民藝にも影響をうけた作風は伝統を重んじながらも独創的な発想でセラミック、ガラス、コルク、ステンレスなど様々な素材を研究し、作品に取り入れていきました。またストックホルムにある地下鉄の壁面デザインなど公共モニュメントも多数手がけています。1985年には母校であるKONSTFACKでスウェーデン初のデザイン分野での女性教授として教鞭をふるいました。75歳となる2000年に再び地元マルメにスタジオを構え、現在も作品を製作し続けています。
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