1953年にデザインされ、1954年から1968年に製造。
錫灰を用いることによりランダムに斑点状の気泡が入ったスモークカラーのヤマシギのオブジェ。
同様のガラスは、"FROG POND" KF216と"FISH" KF226にも採用されています。
この作品は、1959年に世界屈指のコレクションを誇るアメリカのコーニング・ガラス美術館で開催された『1959』展に出展され、
世界中から応募された292点の作品の中から、審査員であったジョージ・ナカシマが選出した3点のうちのひとつに選ばれました。
ふっくらとしたフォルムから細長く伸びた嘴や、スモークのグラデーションに入ったメタリックな気泡など非常にバランスの良い個体です。
カットサインは『Nuutajarvi Notsjo』。1965年から1968年に製造されたものと推測されます。
※嘴の先端が僅かに欠けています。その他目立つダメージなく良い状態です。
KAJ FRANCK|カイ・フランク|1911-1989|FINLAND
ヘルシンキ国立美術大学で家具デザインなど7つの異なったコースを学ぶ。卒業後、家具デザインを主軸としインテリアデザイナーとして活躍。1939年、奨 学金を得てスウェーデン、デンマーク、1953年にはドイツ、イタリア、フランス、イギリスに赴き、この間の様々な研究により造形への視野がさらに広めら れた。北欧諸国への遊学から帰国後、ガラスや照明器具、テキスタイルなどデザインを次々と発表。1945年にARABIA(アラビア)の主任デザイナー、1950年からはアートディレクターに就任し1973年まで活躍。並行してIITTALA(イッタラ)(1946?50年)やARABIAの 傘下であったNUUTAJARVI(ヌータヤルヴィ)(1950?76年)でも数々の作品を残しました。「大衆のためのデザイン」と「デザイナーの責任」を信条とし「フィン ランドの良心」と呼ばれる彼のデザインは機能的でシンプルなフォルム、装飾はなく色彩のみで表現されたものが多く、数々のヒット作を生み出しました。代表 作でもあるKILTA(TEEMA)シリーズ、KARTIOシリーズなどは現在でも生産が続けられています。また、手工芸的なアプローチで芸術的なスタジ オ作品も数多く残しました。ルニング賞(1955年)、ミラノトリエンナーレ グランプリ(1957年)、コンパッソドーロ賞(1957年)など受賞歴多数。
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