Wilhelm Kage(ウィルヘルム・コーゲ)は、Gustavsberg(グスタフスベリ)のアートディレクターとしてスウェーデンにおけるモダンデザインの礎を築き、Berndt Friberg(ベルント・フリーベリ)やStig Lindberg(スティグ・リンドベリ)といった優れた陶芸家・デザイナーを見出した芸術家。
1938年にアートピースとして発表されたSURREA。成形した後に半分に分解、その後少しずらして接合しユニークなフォルムに再構築されています。これは、キュビズムやシュールレアリズムからの影響のもと、フォルムを分析することにより着想されました。こちらは、1953年に発表された量産されたアートピースのひとつ。ストーンウェアに白色カラーラ釉のマットな質感。※目立つダメージなく良い状態です。
GUSTAVSBERG|グスタフスベリ|SWEDEN
はじまりは1640年のレンガ工場。その後、1825年に陶磁器工場として創業。1850年代にいち早く着手し、1860年に生産を始めたボーンチャイナの製法は、GUSTAVSBERGの特産品となり発展と成功へと導きました。20世紀に入り、スウェーデン工業デザイン協会の推進する大衆へ向けた安価 で質の良いものづくりへと転換していくなか、1917年に画家であったWILHELM KAGEをアートディレクターとして迎え、モダンデザインの礎を築く。1934年にBERNDT FRIBERG(ベルント・フリーベリ)、1937年にSTIG LINDBERG(スティグ・リンドベリ)、1950年にKARIN BJORQUIST(カリン・ビョールクイスト)、 1954年にLISA LARSSON(リサ・ラーション)らが入社。デザイナーにはそれぞれスタジオとアシスタントが与えられ、量産プロダクトをデザインするとともに、作家活動としてのアートピー スの製作も自由に行われていました。北欧モダンデザイン黄金期と重なる1950年代から60年代に隆盛を極めたが、70年代より勢いを失い買収を繰り返し現在 は、衛生陶器メーカーとして操業を続けています。食器部門は買収され、別会社であるHPF GUSTAVSBERGとして復刻版等を中心に製造。