Annikki Hovisaari(アンニッキ・ホヴィサーリ)は、フィンランドの女性陶芸家・デザイナー。
中央美術工芸学校で陶芸を専攻し、卒業後の1949年からARABIAの応用美術部門に配属されました。Olga Osol(オルガ・オソル)に師事し、テーブルウェアのデザインや絵付けなどに従事しつつ、轆轤で自身の一点ものの作品も制作。
1962年にイタリアで開催された国際コンペで一等を受賞したことが評価され、1963年より美術部門の作家として1975年まで活躍しました。
美術部門では、粗いシャモットなど土の素材感が強く感じられる作品を多く残しました。
こちらは、美術部門在籍時の直方体型のボトルで作風から1967年から1970年ごろの作品と推測されます。
土の素材感溢れる凹凸した表面に、青と緑と黒の釉薬が大胆に絡み合っています。
※目立つダメージなく良い状態です。
ARABIA|アラビア|FINLAND
1873年、フィンランドの首都ヘルシンキの別荘地アラビア地区にRORSTRAND(ロールストランド)の子会社として創業。1916年にRORSTRANDより独立。1932年、KURT EKHOLM(クルト・エクホルム)をアートディレクターに迎え、機能主義を取り入れたSINIVALKOシリーズを1935年に発表。これにヒントを得てデザインされたのが、1953年に発表され大ヒットとなったKAJ FRANCK(カイ・フランク)のKILTAシリーズ。1932年、芸術部門であるARABIA ART DEPARTMENTが設立され、TOINI MUONA(トイニ・ムオナ)、BIRGER KAIPIAINEN(ビルイエル・カイピアイネン)、RUT BRYK(ルート・ブルック)、OIVA TOIKKA(オイヴァ・トイッカ)らが参加。1942年、FRIEDL HOLZER-KJELLBERG(フリードル・ホルツェル・ツェルベリ)のデザインした蛍手の技法を用いたRICE PORCELAIN(ライス・ポーセリン)シリーズを発表。1945年には、KAJ FRANCKがデザイナーとして入社、デザイン部門のリーダーとなり、KAARINA AHO(カーリナ・アホ)、ULLA PROCOPE(ウッラ・プロコペ)、ESTERI TOMULA(エステリ・トムラ)、RAIJA UOSIKKINEN(ライヤ・ウオシッキネン)らと共に数多くのヒット作を発表。1950年代から60年代にかけて黄金期をむかえるが、1970年代に入ると経営難に陥り以降、合 併や買収を繰り返し、現在は、IITTALAグループのブランドとして主にフィンランド国内向けに生産を続けています。
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