1977年にデザインされたプラスチック製のテーブルウェア『easy day』シリーズ。
1978年から1990年代初頭まで製造。
ARABIAでデザインしたKILTAシリーズと同様に、一つで多目的に使用でき、他の食器とも調和しやすいというコンセプトでデザインされています。
プラスチックは、Kaj Franckが強い関心を持ちながらガラスや陶磁器では製造が難しかった楕円形フォルムを可能とした素材で、このシリーズで多用されました。
こちらも楕円形フォルムのボウル。
素材はアイテムにより異なりますが、こちらはメラミンプラスチック製となります。
『easy day』シリーズのカラーバリエーションは、日本からインスピレーションを得ており、このベージュも白漆からではないかと推測されます。
※目立つダメージなく良い状態です。
KAJ FRANCK|カイ・フランク|1911-1989|FINLAND
ヘルシンキ国立美術大学で家具デザインなど7つの異なったコースを学ぶ。卒業後、家具デザインを主軸としインテリアデザイナーとして活躍。1939年、奨 学金を得てスウェーデン、デンマーク、1953年にはドイツ、イタリア、フランス、イギリスに赴き、この間の様々な研究により造形への視野がさらに広めら れた。北欧諸国への遊学から帰国後、ガラスや照明器具、テキスタイルなどデザインを次々と発表。1945年にARABIA(アラビア)の主任デザイナー、1950年からはアートディレクターに就任し1973年まで活躍。並行してIITTALA(イッタラ)(1946?50年)やARABIAの 傘下であったNUUTAJARVI(ヌータヤルヴィ)(1950?76年)でも数々の作品を残しました。「大衆のためのデザイン」と「デザイナーの責任」を信条とし「フィン ランドの良心」と呼ばれる彼のデザインは機能的でシンプルなフォルム、装飾はなく色彩のみで表現されたものが多く、数々のヒット作を生み出しました。代表 作でもあるKILTA(TEEMA)シリーズ、KARTIOシリーズなどは現在でも生産が続けられています。また、手工芸的なアプローチで芸術的なスタジ オ作品も数多く残しました。ルニング賞(1955年)、ミラノトリエンナーレ グランプリ(1957年)、コンパッソドーロ賞(1957年)など受賞歴多数。
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ARABIA|アラビア|FINLAND
1873年、フィンランドの首都ヘルシンキの別荘地アラビア地区にRORSTRAND(ロールストランド)の子会社として創業。1916年にRORSTRANDより独立。1932年、KURT EKHOLM(クルト・エクホルム)をアートディレクターに迎え、機能主義を取り入れたSINIVALKOシリーズを1935年に発表。これにヒントを得てデザインされたのが、1953年に発表され大ヒットとなったKAJ FRANCK(カイ・フランク)のKILTAシリーズ。1932年、芸術部門であるARABIA ART DEPARTMENTが設立され、TOINI MUONA(トイニ・ムオナ)、BIRGER KAIPIAINEN(ビルイエル・カイピアイネン)、RUT BRYK(ルート・ブルック)、OIVA TOIKKA(オイヴァ・トイッカ)らが参加。1942年、FRIEDL HOLZER-KJELLBERG(フリードル・ホルツェル・ツェルベリ)のデザインした蛍手の技法を用いたRICE PORCELAIN(ライス・ポーセリン)シリーズを発表。1945年には、KAJ FRANCKがデザイナーとして入社、デザイン部門のリーダーとなり、KAARINA AHO(カーリナ・アホ)、ULLA PROCOPE(ウッラ・プロコペ)、ESTERI TOMULA(エステリ・トムラ)、RAIJA UOSIKKINEN(ライヤ・ウオシッキネン)らと共に数多くのヒット作を発表。1950年代から60年代にかけて黄金期をむかえるが、1970年代に入ると経営難に陥り以降、合 併や買収を繰り返し、現在は、IITTALAグループのブランドとして主にフィンランド国内向けに生産を続けています。
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