カイ・フランクlは、1950年にIittalaからNuutajarviへ移籍後すぐにプレスガラスのデザインに取り組みました。
5023は、1953年に製品化されたカイ・フランクにとって初めてのプレスガラスのシリーズ。
1953年から1968年まで製造され、3つのサイズバリエーションで展開されました。
当時同じグループ企業であったARABIAでデザインしたKILTAと共に『より美しい日用品』を具現化する商品として広告でも使用されました。
こちらは、5023の容量60mlの透明ガラスなります。
当初、Nuutajärviのプレスガラス機の金型は、品質が悪く透明ガラスは製造されませんでした。
同じくプレスガラス製で1956年に発表された5027は、透明ガラスでの製造を念頭にデザインされており、
おそらくこのタイミングでプレスガラス機や金型がリニューアルされ、5023の透明ガラスも製造されるようになったものと推測されます。
ただ、個体の少なさから短期間の製造だと思われます。
希少なもの。
※小傷がありますが、目立つダメージなく良い状態です。
KAJ FRANCK|カイ・フランク|1911-1989|FINLAND
ヘルシンキ国立美術大学で家具デザインなど7つの異なったコースを学ぶ。卒業後、家具デザインを主軸としインテリアデザイナーとして活躍。1939年、奨 学金を得てスウェーデン、デンマーク、1953年にはドイツ、イタリア、フランス、イギリスに赴き、この間の様々な研究により造形への視野がさらに広めら れた。北欧諸国への遊学から帰国後、ガラスや照明器具、テキスタイルなどデザインを次々と発表。1945年にARABIA(アラビア)の主任デザイナー、1950年からはアートディレクターに就任し1973年まで活躍。並行してIITTALA(イッタラ)(1946?50年)やARABIAの 傘下であったNUUTAJARVI(ヌータヤルヴィ)(1950?76年)でも数々の作品を残しました。「大衆のためのデザイン」と「デザイナーの責任」を信条とし「フィン ランドの良心」と呼ばれる彼のデザインは機能的でシンプルなフォルム、装飾はなく色彩のみで表現されたものが多く、数々のヒット作を生み出しました。代表 作でもあるKILTA(TEEMA)シリーズ、KARTIOシリーズなどは現在でも生産が続けられています。また、手工芸的なアプローチで芸術的なスタジ オ作品も数多く残しました。ルニング賞(1955年)、ミラノトリエンナーレ グランプリ(1957年)、コンパッソドーロ賞(1957年)など受賞歴多数。
KAJ FRANCKの商品一覧へ▶▶▶