TOINI MUONA(トイニ・ムオナ)は、フィンランドの女性陶芸家・デザイナーで、フィンランドにおける近代陶芸のパイオニアのひとり。
ヘルシンキの中央美術工芸学校で陶芸を専攻、Alfred William Finch(アルフレッド・ウィリアム・フィンチ)に師事。
1931年にArabiaにデコレーターとして雇われた後、1年も経たないうちに自身のコレクションを完成させ応用美術館で初個展を開催しました。
1933年の美術部門設立から主要な作家として1970年まで在籍しました。
彼女はまた、陶芸だけでなくテキスタイルデザインやRIIHIMAEN LASIやKARHULA、NUUTAJARVIでガラスのデザインも手がけました。
赤や青、ターコイズの豊かな色合いに変化する銅釉を用い、非対称性を洗練することにより生み出された有機的なフォルムの作品を多く残しています。
こちらは、晩年に取り組んだ禁欲的でミニマルなフォルムの作品のひとつ。
外側は鮮やかなターコイズの釉薬、縁から内側はマットな濃紺の釉薬にぽたぽたと光沢のある釉薬がランダムに落とされているような感じです。
※目立つダメージなく良い状態です。
ARABIA|アラビア|FINLAND
1873年、フィンランドの首都ヘルシンキの別荘地アラビア地区にRORSTRAND(ロールストランド)の子会社として創業。1916年にRORSTRANDより独立。1932年、KURT EKHOLM(クルト・エクホルム)をアートディレクターに迎え、機能主義を取り入れたSINIVALKOシリーズを1935年に発表。これにヒントを得てデザインされたのが、1953年に発表され大ヒットとなったKAJ FRANCK(カイ・フランク)のKILTAシリーズ。1932年、芸術部門であるARABIA ART DEPARTMENTが設立され、TOINI MUONA(トイニ・ムオナ)、BIRGER KAIPIAINEN(ビルイエル・カイピアイネン)、RUT BRYK(ルート・ブルック)、OIVA TOIKKA(オイヴァ・トイッカ)らが参加。1942年、FRIEDL HOLZER-KJELLBERG(フリードル・ホルツェル・ツェルベリ)のデザインした蛍手の技法を用いたRICE PORCELAIN(ライス・ポーセリン)シリーズを発表。1945年には、KAJ FRANCKがデザイナーとして入社、デザイン部門のリーダーとなり、KAARINA AHO(カーリナ・アホ)、ULLA PROCOPE(ウッラ・プロコペ)、ESTERI TOMULA(エステリ・トムラ)、RAIJA UOSIKKINEN(ライヤ・ウオシッキネン)らと共に数多くのヒット作を発表。1950年代から60年代にかけて黄金期をむかえるが、1970年代に入ると経営難に陥り以降、合 併や買収を繰り返し、現在は、IITTALAグループのブランドとして主にフィンランド国内向けに生産を続けています。
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