Gunnar Nylund(グンナー・ニールンド)は、スウェーデンの陶芸家・デザイナー。
父は芸術家(デンマーク人)、母は彫刻家(フィンランド系スウェーデン人)でパリに生まれ13歳まで過ごす。
フィンランドで建築と陶芸を学んだ後、コペンハーゲンの王立美術アカデミーで建築を学びながらインターンとしてBing & Grondhalで働き始めます。
1926年にBing & Grondhalでデザイナーとして職を得ますが、アートディレクターの方針が合わず2年で退職し、1929年に同僚だったNathalie Krebs(ナタリー・クレブス)と『Nylund & Krebs』(後のSAXBO)を設立。
1930年にSvensk Tennで開催した展示でRorstrandの目に留まり、1931年からRorstrandにアートディレクターとして参加。
1932年ストックホルムのGallery Modernaでの初めての個展で大絶賛のデビューを飾り、その名を轟かせました。
作品はユニークな芸術作品ではなく、サイズや釉薬の多様な表現による産業的な文脈で連続生産されるファクトリーアートとして発表され、この後のスウェーデンでのトレンドとなりました。
Rorstrandでは、幾度か離れる期間がありましたが1970年まで関わり、他にもNymolleやUppsala Ekebyでアートディレクター、Strömbergshyttanではアートガラスをデザインを手がけています。
こちらは、1950年代のモダンなフォルムのミニチュア作品。
ユニークピースとなります。
※目立つダメージなく良い状態です。
RORSTRAND|ロールストランド|SWEDEN
1726年、ストックホルムにて創業。1873年、ロシア市場へ向けてフィンランドにARABIA(アラビア)を設立。当初はイギリスなど他国のスタイルを真似ていたが、19世紀後半よりアーティストを招聘し、独自のスタイルを生み出していく。1917年から1929年まで、画家でORREFORS(オレフォルス)ではガラス工芸家としても活躍したEDWARD HALD(エドワード・ハルド)の作品を発表し好評を得る。1931年にGUNNAR NYLUND(グンナー・ニールンド)をアートディレクターとして迎えモダンデザインの礎を築く。その後、1939年にCARL-HARRY STALHANE(カール・ハリー・スタルハーネ)、1941年にHERTHA BENGTSSON(ヘルサ・ベングットソン)、1950年にMARIANNE WESTMAN(マリアンヌ・ウエストマン)らが入社。それぞれのデザイナーが、量産プロダクトからアートピースまで数多くのヒット作を発表。