Tapio Wirkkala(タピオ・ヴィルッカラ)は、ガラスデザインと同様にフィンランドにおける貴金属のモダンデザインのパイオニアのひとりでもあります。
ガラスや陶磁器に比べ旧態依然とした古典主義の装飾的なデザインが主流であった業界において、Bertel gardberg(バーテル・ガードバーグ)と共にモダンデザインの礎を築きました。
1940年代後半から銀細工のコンペで評価を高め、1951年に以後30年に及びコラボレーションをするKultakeskusで本格的にシルバーをはじめとする貴金属のデザインに取り組みました。
こちらは、北極圏の鳥(シギ・チドリ類)に着想を得て1975年にデザインされたブロンズ製のペーパーウェイト。
サイズが若干大きく、鋳造方法や表面処理などが異なるおそらく初期のものと推測されます。
上側は表面が研磨され滑らかですが、下側は荒い鋳肌となります。
刻印は『KULTAKESKUS OY DESIGN : TAPIO WIRKKALA MADE IN FINLAND 』フィンランド製。
※目立つダメージなく良い状態です。
TAPIO WIRKKALA|タピオ・ヴィルッカラ|1915-1985|FINLAND
ヘルシンキ芸術デザイン大学で彫刻を専攻。1946年にイッタラのコンペで一等を受賞し、その後亡くなるまでイッタラのデザイナーとしてアートピースからプロダクトまで数多くの作品をデザインしました。ガラスの他にも陶磁器、ジュエリー、彫刻、グラフィックデザイン、家具など様々な分野で活躍したフィンランドを代表するデザイナーです。手工芸的アプローチでフィンランドの厳しい自然からインスピレーションを得た芸術的な作品を数多く残しています。ルニング賞(1956年)、ミラノトリエンナーレで展示、ガラス、木製彫刻の3部門でグランプリ(1954・57年)など受賞歴多数。
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