Gunnar Nylund(グンナー・ニールンド)と共にRorstrand(ロールストランド)の黄金期を支え、
デザイナー、アートディレクターとして活躍したCarl-Harry Stalhane(カール・ハリー・スタルハーネ)の作品。
1952年にストックホルムのGummers Galleryで開催した個展で発表したシンプルなラインを用いたフォルムのストーンウェア。
この展示でCarl-Harry Stålhaneの名を不動のものとし、シリーズ作品として製造されるようになりました。
機能ではなくフォルムを追求した作品です。
様々な釉薬が用いられましたが、黒と白の釉薬は特に評価が高く希少です。
※目立つダメージなく良い状態です。
CARL-HARRY STALHANE|カール・ハリー・スタルハーネ|1920-1990|SWEDEN
Carl Harry Stålhaneは、スウェーデンのアーティスト/デザイナー。
1939年よりRörstrand(ロールストランド)でGunnar Nylund(グンナー・ニールンド)のアシスタントデコレーターとしてキャリアをスタート。
1945年より美術部門の独立したアーティストとしてストーンウェア作品の制作に取り掛かり、1948年にストックホルムでその成果を発表。
様々な影響を受けた幅広いスタイルの作品群は、新世代のアーティストの誕生として好意的に受け入れられ、スウェーデン国内で巡回展が開催されました。
1948年から1年半に及んだパリでの留学では彫刻を学び、Pablo Picaso(パブロ・ピカソ)の陶芸作品デビュー展や
Joan Miro(ジョアン・ミロ)の陶芸作品を鑑賞するなど見聞を広げ、帰国後の1952年の個展で新たなスタイルの作品を発表。
中国の陶磁器に影響を受け、ストイックに研ぎ澄まされたシンプルなラインで構成されたフォルムの作品は、賞賛を浴びその名を不動のものとしました。
この後も一つのスタイルにとどまることなく、新たなスタイルを模索し多くの作品を発表、
1954年からはテーブルウェア、1960年代にはパブリックアートの分野でも活躍しました。
1964年に制作され、アメリカのカンサスシティに設置された”Growing Country”と題された作品は54メートルにも及ぶ巨大なものでした。
1973年にRörstrandを離れ、自身のスタジオDesignhusetを設立し亡くなる1990年まで創作活動を続けました。
ミラノトリエンナーレで1951年に名誉賞、1954年に金賞を受賞するなど受賞歴多数。
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RORSTRAND|ロールストランド|SWEDEN
1726年、ストックホルムにて創業。1873年、ロシア市場へ向けてフィンランドにARABIA(アラビア)を設立。当初はイギリスなど他国のスタイルを真似ていたが、19世紀後半よりアーティストを招聘し、独自のスタイルを生み出していく。1917年から1929年まで、画家でORREFORS(オレフォルス)ではガラス工芸家としても活躍したEDWARD HALD(エドワード・ハルド)の作品を発表し好評を得る。1931年にGUNNAR NYLUND(グンナー・ニールンド)をアートディレクターとして迎えモダンデザインの礎を築く。その後、1939年にCARL-HARRY STALHANE(カール・ハリー・スタルハーネ)、1941年にHERTHA BENGTSSON(ヘルサ・ベングットソン)、1950年にMARIANNE WESTMAN(マリアンヌ・ウエストマン)らが入社。それぞれのデザイナーが、量産プロダクトからアートピースまで数多くのヒット作を発表。